6月になり、梅雨の気配を感じる日々。梅雨に入ってはバイクもしばらく乗れなくなってしまうと思い、ヤキモキしていたところ、快晴!午前中の仕事が終わって急遽、散策にいくことにしました。向かうは湯西川(ゆにしがわ)方面! 貴重な晴れの日を無駄にしたくない!

川治温泉でキャベツメンチを食べる

湯西川に行く前にちょっと寄り道して、川治(かわじ)温泉街に向かいます。こちら、どうしても素通りすることができない逸品があります。それは坂文(さかぶん)精肉店のコロッケとメンチ。精肉店のコロッケとメンチは大好物でお気に入りの店は県内に何軒かあります。こちらも絶対外せない名店だと私は勝手に思っています。

こちらのコロッケはほんのり甘く、ホクホクでサイズもちょうどよく、2つぐらいペロッといっちゃうおいしさ。とくにメンチは絶品です。こちらのメンチ、正式名称はキャベツメンチ。

その名の通り、メンチのお肉の中にキャベツがたっぷり入っております。肉肉しい中に、キャベツのシャキシャキが素敵なアクセント。他にはない感じのメンチです。店頭には嬉しいことに「1個からでも遠慮なく」と書かれています。店の前にベンチなどもあって買ったらすぐに食べられます。

早速、キャベツメンチをいただきます。うん、安定の美味しさ!もう1個ぐらい食べたい気分ですが、お昼もあることですし、今回はメンチ1つで我慢。ほんとに美味しいのでお近くにお越しの際はぜひ。

日本で4番目に大きな川治ダム

川治エリアで道草ついでに川治ダムを見に行ってみます。こちらのダムは1983年に完成したダムです。コンクリートアーチ型のダムでは日本で4番目の大きさということです。以前、見学でキャットウォークを歩いたことがあったのですが、下から見るとダムの構造が上にいくほど反り返っているのがよくわかります。上から見るとさほどでもないのですが、それでも圧倒的な大きさと迫力は体感できるはずです。

ダムゲートの操作が体感できる!

管理事務所内に入ってみると、萌キャラの顔出しパネルがお出迎え。ダムカードもあるようです。精巧なダム周辺の模型などもあり、小さなスペースですが、なかなかの見応え。その中でも気になったのはダムゲートの操作板がありました。

本物のような基盤を操作してダムゲートを開く作業を体感できるのですが、物々しいスイッチに少し緊張します。スイッチを操作すると正面のモニターでゲートが開放されて放水される映像が映し出されます。そんなわけはないのですが、本当にゲート空いてしまったらどうしようと若干不安に。

五十里ダムの「わくわくダムダム資料館」へ

湯西川エリアに行くまでにもう一つ五十里(いかり)ダムがあります。こちらは1956年に作られており、当時は日本一の高さだったそうです。「わくわくダムダム史料館」という施設がありました。「わくわく」だけではなく、ダムまでも「ダムダム」と呼んでしまうところに期待が膨らみます。

(まったく関係のない話ですが、ダムダムと聞くとダムダム弾を思い出してしまいます。ダムダム弾っていうのは、拳銃の弾の一種なのですが、その銃弾の登場する話がTVアニメのルパン三世にあるんです。TVアニメ版ルパン三世が何話あるのか知りませんが、私的にこの回は名作なので子どもの頃に見たはずなのに鮮明に記憶しているんです)

さて、わくわくダムダム資料館の中に入ると流木チップが無料で配布されています。

そういえば、駐車場にも流木が「ご自由にどうぞ」的な感じに置いてありました。ガーデニングや昆虫を飼育する方には、使い道があるようですね。ほしい方は見学に行くといいかもしれません。

五十里ダムの歴史

ここで五十里ダムの歴史を少し。1683年の9月に日光、藤原、南会津地方を大地震が襲います。その地震によって葛老山(かつろうざん)から流れ出した土砂が男鹿川を堰き止めてしまい、雨で水位は上昇し五十里地区一体は水没してしまいます。これが五十里湖の誕生となります。

しかし、交通の妨げ、五十里地区住民の生活、堰が決壊したときの下流への影響を考えて五十里湖誕生24年後に会津藩が4,375両をかけて水抜き工事を敢行。しかし、強固な岩盤に阻まれて工事は中止に追い込まれる。工事中止の責を負って会津藩士、早川上粂之助、高木六左衛門の二人が切腹をしました。この事から切腹の現場である布坂山(ぬのさかやま)は別名、切腹り山と呼ばれています。

五十里湖の出現から40年後、恐れていたことが起こります。大雨で限界を超えた五十里湖を作っていた土砂が押し流され川治、藤原地区は壊滅的打撃を受け県内70の村、推定1万2000人の犠牲を出します。五十里洪水です。そして、1956年昭和31年に総工費48億円をかけて五十里ダムを作り、現在に至ります。

目的を「鬼怒川4大ダムめぐり!」に変更

こちらで見学して気になったのは休止中と大きく貼られたスタンプラリー。なんでも鬼怒川の上流域には4つのダムがあってそれを巡ってスタンプを集めましょうってイベントがあったようで、しかし、コロナ化のためでしょうか? 休止中……。

しかし、スタンプラリーがなくても川治ダムと五十里ダムでダムカードは手に入れたのであと2ダム回ればコンプリートできるはずです。今回は「湯西川エリア散策」から、急遽目的を変更して「鬼怒川4大ダムめぐり!」をすることにします。

さて五十里ダムを後にしてお昼にしましょう。

湖畔亭ほそいの「つけ鴨そば」は絶品!

五十里ダムの貯水池、五十里湖の中に「湖畔亭ほそい」があります。

こちらは以前、取材でお邪魔したことがあって、けっこう有名人も来ていたりするので、知っている方も多いでしょう。名前の通り湖畔にあります。中から五十里湖を見ることができるのですが、こちらのおすすめは「つけ鴨そば」!

もう、お蕎麦の美味しさは説明の必要はありません。鴨汁は少し甘めの味で体に旨さが染み渡ります。鴨肉も噛めば噛むほど溢れる美味しさ!一度食べたらまた食べたくなることは確実です。

イワナの唐揚げも最高!

一緒に頼んだのはイワナのからあげ。私は好き嫌いはないのですが、川魚ってとくに好きでも嫌いでもない存在でして、まあでもせっかくだからとオーダーしてみました。頭から骨まで食べられるそうなのでダイナミックにガブっといただいてみると……。うまっ!

外は軽くサックと中はふわふっわで、うまーい。付け合わせの山椒の実も私的にはポイント高いです。

道の駅 湯西川はお楽しみスポット

おいしいものでお腹いっぱいにしたところで次の目的地に。近くに道の駅湯西川(ゆにしがわ)があります。ここには足湯や温泉がありますので時間がある方はゆっくりとして行くといいでしょう。しかし、今の私にはダムを巡るという目的がありますので先を急ぎます。

かっこいい湯西川ダムの景観

次に向かったのは湯西川ダム。こちら、4つのダムの中でもっとも新しいダムで2012年に完成しています。近くに展望台があったのですが、通れなくなっていたのでそこからの眺めはなし。

ダムもそうですが近くにコンクリートで補強された山などがあって大自然の中に、とてつもない規模の人工建造物がある風景はなかなか“エモい”のではないかと。

なんとなく私的に、見事に終焉を迎えた『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(2021年3月公開)の世界観を彷彿とさせます。使徒が襲来したらこの山がミサイルの発射口になるんじゃないか的な?

上流の川俣ダムへ向かうも難敵が!

さて、残るダムはたった一つ、最上流にある川俣ダムです。参考までに、めぐる順番としては、

1.川俣ダム → 2.川治ダム → 3.五十里ダム → 4.湯西川ダム

がいいと思います。私の場合、行き当たりばったりなので、なんだか変な順番になってしまいました。愛車のカブで散策しているのですが、川俣へ向かう途中、2つの難敵が何度も現れます。バイクに乗るのが上手くない私の難敵は、ほそい溝が入ったアスファルトとトンネルです。バイク乗りならわかると思いますが、このアスファルトの上を走るとフニャフニャとコンニャクのシートの上を走っているような感じで、とても怖いんです。上手な人は気にしないんでしょうけど、私は大嫌いです。

トンネルは入る瞬間(圧迫感が怖い)、内部(路面状況が変わるし、暗いし、見にくい)、出口(同じく路面状況が変わるし、急な開放感に不安になる)とビビリな性格を遺憾なく発揮できる場面が目白押しなんです。そんな困難をなんとか乗り越え、1時間弱で川俣ダムに到着しました。

まさかのタイムアウト!

到着したものの、予想外のことがありました。駐車場に着くと「本日の営業終了」の看板が!調べてみると16:00まで営業。しかし、手元の時計は15:50。まあ、見学の時間を含めれば、無理な時間でした。仕方がないので帰り道で少しダムが見えるところがあったので撮影しました。無念。

栃木県にも黒部ダムが!

このまま帰るのもなんなので、移動中に気になる建造物があったので立ち寄ります。こちらは他の4つのダムと比べると小さくて歴史を感じますが、注目するのは名前です。こちらのダムは黒部(くろべ)ダム。そう、あの有名な長野県の黒部ダムと同じ名前なのです!

私は、18歳の時、東京の写真専門学校に通っていたんですが、写真店でバイトをしていました。それから30年近く経っているのですが今でも親戚のように、というか親子みたいなお付き合いをさせていただいている社長一家がいるんです。

その一家が栃木県に行った時の写真を見ているときのこと。大きなダムの写真を見て、「このダムはなんていうダムだった?」と聞かれたので、私はなんとなく「黒部ダム?」と返したところ(実際は川治ダムだったような気がします)、「黒部ダムって栃木にあるのか?」みたいな話になって、黒部ダムってあったよな? と思いつつ、自信がなくて強く言い返すことができませんでした。

しかし、いま、ここに証明します。「黒部ダムは(栃木にも)ありまぁす!」鬼怒川ダム巡りの旅で、最後の川俣ダムのダムカードはゲットできず、4大ダムをコンプリートできなかった悔しさはありますが、30年前のモヤモヤは解消できました。

「鬼怒川4ダム」ペーパークラフトを制作

さて、家に着いていろいろ調べてみると、鬼怒川上流4大ダムのペーパークラフトが無料でダウンロードできました。1/2000サイズですが構造もよくわかるし、放水状態も再現できるなかなかのこだわりっぷり!おまけにダムカードを収納することもできますよ。おうち時間を楽しく過ごすのにもってこいではないでしょうか?難易度もそれほどではないのでぜひチャレンジしてみてください。


■ 千本 義信

1975年、栃木県大田原市で生まれる。中学生の時に親にカメラを買ってもらい、うまく撮れないことが悔しくて写真を撮り続ける。次第にカメラと写真の魅力に取り憑かれる。高校生になって憧れの写真部に入る。大会などにも参加して部長の地位を獲得。この頃には運動も勉強もできない私が進む道はカメラマンしかないと思い込む。高校を卒業し上京、東京ビジュアルアーツ写真学科へ。2年後、ギリギリの成績で卒業。その後、栃木県に帰り、印刷会社や写真スタジオのカメラマンを経て、2012年にフリーランスに。雑誌、企業広告、建築物、料理、商品撮影など、たくさんの人に支えていただき、今日もどこかで撮影中。