オンとオフの ある暮らし

オンとオフの ある暮らし

「マンガ部屋がほしい」と家づくりの第一希望に趣味の部屋をあげられたN様ご夫妻。新築のお住まいに、ふたりの共通の趣味のマンガ、パソコン、ゲームを楽しむ部屋をつくりました。そこには「家とは暮らしを楽しむ場」というゆるぎない哲学があったようです。3匹の猫、1歳の娘さんと楽しく暮らすN様の住まいをご紹介します。

宇都宮市 N様邸

Data

宇都宮市 N様邸
●敷地面積/458.74㎡
●延床面積/124.62㎡
●入居日/2017年11月
●家族構成/夫妻+お子様(1人)
●設計・施工/栃木ハウス

宇都宮市 N様邸 外観

黒や白などシンプルな色づかい、デザインがお好みのN様ご夫妻に、建築会社が提案したのは白と黒の箱が重なったようなスタイリッシュな家。玄関を入ると、左右にドアがあり、右手はリビングへ、左は趣味のマンガ部屋へ。日常と非日常の空間を分けることで、時間の使い方が明確になっている。

自分たちの暮らしに合う建築会社を探す

白と黒のスタイリッシュな外観が印象的なN様邸。田園にかこまれた自然豊かな環境です。この一帯がN様のご親戚の土地だったこと、ご実家も近いことから、N様夫妻はこの土地に住まいを建てることに決めました。土地が決まれば、あとはどんな家を建てるかです。N様夫妻の家づくりは建築会社を探すことからスタートしました。
「休みのたびにメーカーのショールームや展示場を見て廻りました」とN様ご夫妻。当時はお子様が生まれる前だったため、プランは夫婦二人の生活を主に考えられました。
さまざまな建築会社を見た結果、ご夫妻は印象に残った4社に、プランをお願いすることにしました。

解釈は各社さまざまで、プランもさまざま

N様ご夫妻が各建築会社に伝えたのは次の要望です。

◆黒を基調にした外観
◆3匹の猫と快適に暮らせる空間
◆リビングから独立したキッチン
◆大量のマンガを収納できる部屋

同じ要望を伝えても各社の解釈はさまざまでした。
「希望どおりではない会社もありました。マンガを収納する本棚がほしかったのですが、本棚がない会社もありました」
その中で、ひときわN様ご夫妻の心をとらえたプランがありました。

N様ご夫妻

リビングは家族ともに過ごす場所。白を基調に、すっきりとした明るく開放的な空間を演出している。フローリングと壁に同じ素材を使用することで、空間を広く見せる効果もあるそう。壁の棚はキャットウォークになっており、窓辺まで猫の通り道になる。キッチンはあえてリビングとは別に独立させた。

趣味の価値を理解してくれた建築会社に感動

目にとまったプランは玄関を入って、右にリビング、左に趣味の部屋を分けたプランでした。
「日常と非日常を分けてプランニングしてきたのが魅力的でした」ほかのプランはリビングの横に補足した感じで趣味の部屋が設けられていたのに対して、この建築会社はリビングと同等、もしくはそれ以上の価値を趣味の部屋に反映したプランで、N様が求めている暮らしを理解してくれたといいます。
趣味の部屋は書庫のような雰囲気で、開口部は最小限に、落ち着いた空間。大切なマンガを保管したいというN様の思いをくみとってくれていました。
玄関と水まわりから入室できる、この部屋の2箇所のドアは特注品で、選ぶのにも相当の時間をかけたといいますからご夫妻の思い入れが伝わってきます。

N様邸の内装は、白や黒や茶などシンプルな色づかいでコーディネート。そのぶん、照明やドアの個性が引き立つ。趣味の部屋のドアは、取っ手もアイアンの装飾もていねいにセレクトした。玄関やダイニングの照明はN様こだわりの一品。美しさと使いやすさを兼ねた空間デザインになっている。

猫目線の動線。暮らしやすい設計プラン。

N様邸には3匹の猫がいますが、猫が暮らしやすい工夫も住まいの中にちりばめられています。打ち合わせを重ねながら、建築会社とN様が猫目線で考えたアイディアは、美しさと暮らしやすさが兼ねられています。たとえば、家の中央にある階段の壁はところどころニッチのような四角い穴が開いていますが、じつはこれは猫の通り道。玄関の上の梁のキャットウォークから2階の部屋まで自由に行き来できるのです。猫の小道ですが、風の抜け道でもあり、楽しさがあふれています。リビングの棚も一見、収納を兼ねた造作棚かと思いきや、キャットウォークになっており、猫たちの窓までの通り道になっていました。

N様リビング

N様邸には3匹の猫がいる。入居前に縁があり、2年の間に3匹に増えた。捨て猫や迷い猫の相談を受けると放っておけない奥様に、動物が苦手だった旦那様が「いいよ~」と同調する形で、いつのまにか増えたそう。キッチンや趣味部屋をリビングと分けたことで、猫も人間もストレスフリーに!

空間を分けることでメリハリをつける

N様邸ではキッチンも趣味の部屋もリビングから独立しています。
最近はリビングもダイニングもキッチンも一体化が好まれる傾向がありますが、あえてリビングとキッチンをしっかり分け、生活空間と非日常の趣味の部屋を分けることで、N様ご家族のオンとオフ、空間での過ごし方が明確になっているようです。
「こだわりの部屋」の魅力は、ストレスなく自分の世界へこもれる非日常への切り換えスイッチなのかもしれません。

N様空間

求めたのは「非日常の空間」

壁の四面がマンガで埋め尽くされた書庫のような部屋。窓からの光は最小限に抑え、インテリアも暗めでなんとも落ち着く空間です。マンガ本、パソコン、ゲーム機器はすっきりと棚に収められ、ご夫妻それぞれが趣味に没頭できる部屋になっています。ここは1歳の娘さんも、3匹の猫たちも基本立ち入らないことになっているご夫妻だけの楽しみの部屋なのです。
「リビングとは違う別空間にしたかったんです」という言葉どおり、リビングや寝室の明るい開放的な空間とは変わって、暗く、落ち着いた雰囲気を演出しています。
N様が要望したのは本が焼けないように窓からの日差しを避けた空間、パソコンの作業がしやすいテーブルと椅子、ゲーム機器のコードをすっきりと収納できる造作棚、十分な数のコンセントを設けることでした。
結果、窓は換気用に小さな高窓のみになり、パソコンスペース、ゲームスペースが設けられました。コンセントの数も位置も工夫しました。
書棚はマンガの量、大きさに合わせ、頑丈で、耐久性に優れた設計になっています。
「リビング以上にお金がかかっているかもしれませんね(笑)。大工さんが時間をかけてひとつひとつ棚をつくってくれました」とのこと。
互いの趣味は干渉しない、というご夫妻の暗黙のルールのもと、この部屋ではそれぞれが好きなように過ごします。無言で数時間を過ごすこともしばしばとのこと。好きなマンガの世界にどっぷり浸かるのも、ゲームの世界にはまるのも、それは個人の自由時間。
暮らしのなかでそれぞれが趣味に没頭できる時間、空間があるのはとても幸せなことでしょう。
「今は娘が小さいので部屋にこもることはできないのですが(笑)」というN様ご夫妻。
家族でともに過ごす日々の生活は明るく開放的な空間に。自分の世界にこもる時間は暗く落ち着く空間に。オンとオフのある暮らしは、N様ご家族の日々を豊かにしてくれることでしょう。