メンテナンスできる庭木を選ぼう

「庭をつくりたいのですが、どんな木を植えたらいいですか」というお客様の相談を受けることがあります。そんなとき、お客様に確認するのは、どんなイメージの庭にしたいのかはもちろんなのですが、メンテナンスがどれくらいできるか、ということです。

木は生き物ですから必ず大きくなります。庭づくりにおいてメンテナンスは重要です。意外と盲点なのですが、数年後をイメージして植え付けることが大切ですね。建て売り住宅の場合は(会社によっても異なりますが)、庭が見栄えのあるように、ある程度の大きさの木を植えていることが多いのです。その場合、木が大きくならないように、こまめに剪定してコンパクトに保つことが必要になります。

常緑樹、落葉樹の選び方

よく「常緑樹は葉が落ちないですよね?」と聞かれるのですが、常緑樹でも葉は落ちます。4〜5月に新葉と入れ替わりで古い葉が落ち、あとは一年中パラパラと落ちます。でも落葉樹のように一気には落ちませんし、葉っぱが落ちる全体量は少ないのです。落ち葉が気になる人は、常緑樹がおすすめです。栃木県であれば、常緑ヤマボウシやソヨゴなどは、成長が比較的ゆっくりで、姿、かたちが変わりにくいのでメンテナンスを控えたい人にはよいと思います。病気に強い、虫がつきにくい点も魅力です。コニファーも人気の常緑樹ですが、けっこう大きくなります。

一方、落葉樹は玄関先や人の目のつくところにシンボルツリーとしておすすめです。花が咲いたり、紅葉したり、四季の移り変わりが楽しめます。モミジ、ハナミズキ、ジューンベリーなどもいいですね。

ちなみにわが家は、ミモザ(半常緑)と桜桃(さくらんぼ)を植えました(ミモザは栃木県の場合、寒波が強い年に枯れてしまう場合もあります)。春になって、つぼみが次第にふくらみ、花が咲く、実が色づいてくるというのは家族の楽しみのひとつになります。

2月、蕾が膨らんできたわが家のミモザ(左)。花が咲いたら花束にしてもかわいいですね

庭木の植え方、手入れの仕方

あくまでも目安なのですが、枝葉が広がるタイプの高木の落葉樹であれば、1坪に1本を植えると管理しやすいと思います。幹と幹の間は2〜3メートルあけたいですね。また、剪定で抑えることはできますが、隣家との境目は1メートルくらいあけておいたほうがよいと思います。

庭木は植えてから3年目くらいで「ぐんぐん伸びてきたな」と感じると思います。その頃(2〜3年目くらい)から、適切な管理を始めれば、プロに頼らずにずっと自分で管理することができます。「これ以上は大きくしない」と決めて、毎年、少しずつ切っていくとよいと思います。ほったらかしにして木が大きくなってしまうと自分で管理できなくなってしまうケースが多いのです。

また、毎年、手入れをしていくほうが木のダメージが少ないです。数年に一度だと、強めに剪定するので、木も勢いよく吹き返すのです。自己管理が不安でしたら、一年に一度、プロに手入れをしてもらうと安心です。

剪定の時期、剪定する場所はコチラをご参照ください。

わが家のユーカリ。右は2年前、左は現在の写真ですが、ぐんと大きくなりました。毎年、少しずつ剪定します

造園会社への依頼の仕方

メンテナンスの予算は、1回3〜10万円と、庭の大きさや木の育ち具合によって違ってきます。一般的な分譲地のお住まいで、刈り込み、芝生の手入れまでをした場合で、職人が2〜3人で来て1日の作業分ですね。大量の剪定ゴミも持って行ってくれますし、高所作業も含むので料金が高くなるのは仕方がありません。

まずは見積もりをとってみましょう。ほとんどの造園会社は無料でやってくれるはずです。見積もり金額が予算以上になってしまった場合は、高木だけを頼んでもよいと思います。逆に予算がある場合は、生垣や芝生などもついでにやってもらったらいくらになるのか、など交渉もできます。

どこにお願いしていいのかわからない場合は、近所に「この庭、素敵だな」と思うお宅があれば、その住人に直接聞くのがいいと思います。上手な剪定のできる会社に安心してお願いできます。

一年に一度、定期的に剪定を依頼する場合は、5月下旬〜6月がよいでしょう。造園会社は忙しい時期なので、春ごろまでに見積もり依頼をするのがおすすめです。7月になると翌年の花芽ができてきます。7月以降に剪定すると翌年は花がまったく咲かないこともあるので注意してください。

芽出し球根で春の彩りを

春というにはまだ早いこの時期、「玄関まわりに何か植えたい」という方がいます。今からビオラやノースポールを植えるには遅いので(一般的には秋に植え付けます)、どうしても植えたい場合は、霜が降りなくなる3月の彼岸過ぎまでお待ちください。5月半ばまでなら楽しめます。

長男のつくった花壇。ビオラやノースポールは昨年の秋に植えました(写真は2月)

それよりもおすすめは芽出し球根。スイセン、ヒヤシンス、ムスカリなど、芽が出ている状態の球根が鉢植えで花屋に売っています。それを買ってきて寄せ植えにするとよいと思います。スイセンやムスカリは花が終わったら花壇に植えてあげると、毎年咲きますよ。

スイセン(黄)、ビオラ(薄紫)、ムスカリの芽だし球根を寄せ植えに。アイビーなど加えても

ガーデンヘルプかぐみえん

代表・小林かぐみ
宇都宮市および近隣地域で庭の管理のアドバイスや、花壇植栽、メンテナンス作業を行う。ナチュラルな庭づくりに定評のある自然を愛するガーデナー。